恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】

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程なくして、羽瀬さんの車はある和食店の駐車場に停められた。

「おい、降りろ」

羽瀬さんがそう言って車のドアをボタンで操作して開ける。

(すごい、自動で開いた…)

ひとりでに開いたドアに少し驚きながらも車から降りて、前を歩いていく羽瀬さんの後を距離をとりながら追いかけるように歩いた。

羽瀬さんが連れてきてくれたのは、素敵な内装の和食店だった。

のれんをくぐると、オープンにされた調理場に立っていた綺麗な女将さんに思わず目を惹かれた。

お店は大きくはない…というかむしろ小さいけれど、この狭さと和風で少し異色な雰囲気で素敵だ。

「秋君いらっしゃい。そちらの可愛らしいお嬢さんが、例の婚約者様？」