恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】

「大丈夫だから。相澤が怖がってる相手はもうここには居ない。これから、相澤の事は俺が守ってやる」

隼斗のそんな言葉に、沙和が涙ぐみながらもその顔をあげた。

「………。」

──俺が、俺がどれだけ呼びかけても、声を掛けても沙和にはまるで届かなかったのに。

ガリっと唇を噛んでいる事に気づき、ハッとしてその力を緩めた。

「でも、天津先輩、きっとまた私に会いに…くる…お姉ちゃんが寂しがってるから…い、一緒に、死のうって…」

涙ながらに、この上なく震える細い声で告げられた沙和の言葉に隼斗が大きく目を見開く。

「天津の事は、犯行予告として警察に届けよう。…それと沙和、安心できる状況になるまで俺の病院にいてくれないか?」

「え?」

隼斗の提案には俺も驚き、思わず目を丸くした。


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