恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】
「砂川君、それなら私も一緒に・・・」
「相澤は、病院でゆっくり休んでて。昨日酷い発作を起こしたばかりだろ?」
優しく、けれどNOと言わせないような静かな圧のある言葉に、私は仕方なく閉口した。
「楓に朝食を部屋に持っていかせるから、部屋で待ってていいぞ」
「・・・はい」
どうしても感じてしまう申し訳なさに思わず声を小さくして返事をし、私はコクンと頷いてから再び部屋に戻った。
部屋に戻り、昨日自宅からバタバタと持ってきた僅かな衣類の中から淡いピンク色のパーカーと黒いパンツに着替えた。
もっときちんとした服を持ってくればよかったかなと一瞬肩を落としたが、動きやすくて肌触りもいいパーカーはやはり着心地が良い。
着替えたら次は髪を整えようとポーチから鏡を取り出し・・・鏡の中にうつる自分の顔を見て、一瞬思考回路が停止してしまった。