恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】
相澤沙和side
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「相澤って、園芸委員だったの?」
そう声をかけられ、水やり用のジョウロを持ったまま振り向く。
声を掛けてくれたのは、クラスメイトの砂川君だった。
「うん。今日は私が水やり当番なんだ…って、何笑ってるの?」
いきなり砂川君がクスクスと笑いだし、何かおかしな事を言っただろうかと思わずきょとんとする。すると、砂川君がごめんごめんと笑って謝りながら、その手を私の頬へと伸ばした。
そのまま右の頬を指で数回軽く擦られる。
一体何が起っているのかと驚いて、反射で心臓が早鐘を打った。
「えっと、砂川く…」
「顔に泥ついてたよ」
「へ?」
言われてハッとすると、私の頬を拭ってくれた砂川君の指に泥がついているのが分かった。