恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】
少しの肌寒さを覚え、懐かしい記憶をたどるような夢から目が覚めた。
高校性の頃、砂川君と花の話をした時の夢。
園芸部、といっても私意外の部員は幽霊部員ばかりで、いていないようなものだった。そういう訳で好きな花の話をするような人はいなくて。
だから、あの時砂川君が話を聞いてくれて、すごく嬉しかったんだったっけ。
「……。」
ベッドから身体を起こし、側のローテーブルに置かれたイヤリングを手に取り、そのままきゅっと両手で包み込む。
思いがけないプレゼントが嬉しい。
私の好きな花を覚えていてくれた事が嬉しい。
砂川君が私のためにしてくれた事が嬉しくて、胸が一杯になって少し泣きそうになる。再会したその時からずっと、私は砂川君にずっと助けてもらってばかりだ。