恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】
「えっ」
そう問いかけると、相澤は元々紅潮していた頬をさらに赤くさせ、あわてふためくように視線を泳がせた。
──この反応。だったらさっきの相澤の言葉は、きっと俺の幻聴ではない。
「あ、でも違うの、さっきのは」
「違う?」
「もし砂川君が嫌じゃなければって話で…その…砂川君は、嫌じゃない?」
俺が嫌?
「嫌なわけがないだろ」
そう言って、これ以上俺の理性を刺激するような言葉を発する前にと相澤の口を唇で塞ぐ。
急に口付けたせいか相澤からはまるで甘い鈴の音のような声が漏れ──それはさらに俺の欲を掻き立てた。
「俺はむしろ、もっと相澤の事が欲しい」
「んん…っ」
深いキスを交わすのはこれが二度目だった。
どれくらいそうしていただろう。相澤の息が浅くなっている事に気づきようやく俺が相澤を解放すると、相澤は力が抜けたように、そしてどこか甘えるように俺の胸にコツンと額を埋めた。