恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】
(具体的には、どんな事が苦手だろう)
次の診察日までの4日間、それを意識しながら日常生活を送った。何かを苦痛だと感じたらその都度メモ帳にメモを残した。
──そうして、2回目の診察日である土曜日は、あっと言う間にやってきた。
「じゃあ始めようか」
そう言って、目の前…いや、目のだいぶ前のデスクチェアに座る砂川君は、前回とは違い私服ではなく白衣を纏っていた。
スラッとしていて、元々知的な雰囲気のある砂川君にはそれがよく似合っていた。
「まず持続エクスポージャー療法についてなんだが…この治療法は、現実エクスポージャーと想像エクスポージャーによって行われるんだ」
「………。」
(現実エクスポージャー、
想像エクスポージャー?)
初めて聞く単語にポカンとしながら、とりあえずコクンと頷く。