恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】
「今時お見合いなんてって思うかもしれないけど、あなた私がこれくらいしないとどうせ結婚する気もなかったんでしょう?」
「でも・・・」
「紗菜を失って、お母さんにはもうあなたしか残っていないのよ。あなた以外の誰が私に孫の顔を見せてくれるっていうの」
「・・・・・。」
とりあえず、また詳しい事は追って連絡すると言われ、電話は切れた。
(お見合いだなんて、そんな・・・)
あまりにも一方的なその電話の内容に、しばらく頭の中が整理出来ないままでいた。
───あなた以外の誰が私に孫の顔を見せてくれるっていうの。