恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】
お母さんはそう言ったけれど、きっと、いつまでも恋人の影が無く、いつまでたっても結婚する気配のない年頃の女である私の事が恥ずかしい、というのが本当の所だろう。
「結婚なんて、絶対できるわけない・・・」
男性に触れることすらままならない私に、”結婚”だなんて、無理だ。
絶対に無理。
──・・・でも、お母さんからお姉ちゃんを奪った私が、お母さんの言うことに逆らう事も出来ない。
「どうしよう」
そう漏れた声は震えていて、
驚く程に力なかった。