角松 ヤエ 29歳 OL
6年前に天国へと旅立っていたお父さんとの思い出の味・・。
豚の生姜焼き・・・外食先であったら絶対頼んでしまう魔法の料理。
豚の生姜焼き・・・外食先であったらついつい誘われる魔法の料理。
大好きだったお父さんの・・
・・・・でも・・・・・
お父さんごめん・・さすがに【エビカツ】には勝てないっしょ・・(^◇^;)
「・・・・・・・・・・・・・・。」
“やばい、どっちにしよう”
とダレた声を心の中で挙げる。
空腹の鐘が声を発する。
タルタルソース食べたいと私に訴える。
いやでも会社で豚の生姜焼きが出る事なんて珍しいし、確か味はむしろお父さんより美味しかったはずし・・ていうかよりにもよってお魚系A定食の王者に君臨するエビカツに私の大好物をぶつけてくるなんて社員食堂さんホント鬼畜かよだし・・。
「ヤエさん、チャイム鳴りましたよ。」
「・・え・・・あ、
いつの間に・・。」
「ヤエさん、集中して仕事しすぎですよ。」
サチコさん・・集中していたのは仕事じゃないですよ、と言いたくなったけど飲み込んだ。
「サチコさん、先に行っててください。」
「ヤエさん、分かりました。」