角松 ヤエ ２９歳 ＯＬ
第３話
第３話
行けるものなら行ってみたい、異世界
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土曜日。
休日の今日は前々から楽しみにしていた日。
同期のサチコさんと一緒に、
映画を観る予定を入れていた日。
サチコさんと仲が良い理由の一つとして欠かせないのが、映画の趣味が合う事と・・
「ヤエさんお待たせしました。」
「サチコさんじゃあ行きましょう。」
映画の観方が似ている事。
トイレを終えたところで上映10分前・・スクリーンへの入場可能時間となったので、
係のお兄さんにチケットを渡す。
私達の手には半券とバッグ以外、
何も持っていない。
私もサチコさんも、“上映中ポップコーンや飲み物は全く摂取しない派”だった。
理由は主に、一番小さいサイズでも約２時間の間に食べきれない事と、
観終わった後お茶をしながら感想を言い合う際、中途半端にお腹が膨れていると、
ランチ＆ケーキの美味しさのポテンシャルを損なわせてしまう事と、
あとこれは私だけの話だけど、
私はよく食後に油断していると、
結構衝撃的なゲップが出てしまうから。
