角松 ヤエ 29歳 OL
「じゃあもし、すっごくイケメンなんだけどすっごい貧乏なカレと、
すっごくブサメンなんだけどすっごい大金持ちなカレだったら、
どっちが良いですか???」
・・・・むむむっ。
女子にとって永遠のテーマになっている質問をぶっ込んできた。
愛を取るか、お金を取るか・・。
でも現実主義の私の答えはもう出ている。
「私はブサメン大金持ちを選ぶね。」
「アハッ、ヤエ先輩っぽいですっ。」
「最悪、お金持ってるなら、そのお金使って整形してもらえばいいしね。」
「おーい角松さーん。」
「!?あ、はーい!」
後藤とのチャットに夢中になっていたところで背中から声を掛けられる。
私達の“ボス”塚本課長が私を呼んだようだった。
「はい。」
「ちょっとお使い頼んでもいいかな?」
「はい、大丈夫ですよ。」
「ほらこれ。例の角松さんが処理してくれた伝票のやつなんだけどね。」
「あ~あぁ。ようやく届きましたか。」
呂律がしっかりしているから、どうやら今日のアルコールは抜けきったみたい。
「総務の西田課長の所に届けてくれないかな?」
「分かりました。行ってきます。」
「受領印貰うの忘れないようにね。」