虹色アゲハ
「天才って…
自分で言うのってどうなの?
むしろチンピラ小僧にしか見えないんだけど」
相手にしない方がいいと判断した揚羽は、そう言って通り過ぎようとした矢先。
「じゃあチンピラでいいよ、バツ1の西原サン」
誰も知るはずのない情報と、とっくに捨てた本名を口にされて、踏み留まる。
こいつ本物のハッカーだ…
「アンタの詐欺情報、けっこう出回ってんだよ。
このままじゃ捕まんのも報復されんのも時間の問題だけど…
俺と組むなら全部揉み消してやるし、チンピラらしくボディガードもしてやるよ。
断るなら、アンタのデータ売らせてもらうけど」
「…何が目的?」
「まぁ金と、楽しそうだから?」
つまり一時的な収入より、継続的な報酬が欲しいってワケ…
バカそうに見えても、ハッカーだけあって賢い男だと、警戒を強める。
「悪いけど、脅しには屈しない主義なの。
私は誰も信用しないし、誰とも組む気はない。相手が男なら尚更ね。
データも、売りたいなら好きにすれば?」
そう、人生に希望がない揚羽には…
誰かに屈してまで守りたいものなどなかったのだ。
自分で言うのってどうなの?
むしろチンピラ小僧にしか見えないんだけど」
相手にしない方がいいと判断した揚羽は、そう言って通り過ぎようとした矢先。
「じゃあチンピラでいいよ、バツ1の西原サン」
誰も知るはずのない情報と、とっくに捨てた本名を口にされて、踏み留まる。
こいつ本物のハッカーだ…
「アンタの詐欺情報、けっこう出回ってんだよ。
このままじゃ捕まんのも報復されんのも時間の問題だけど…
俺と組むなら全部揉み消してやるし、チンピラらしくボディガードもしてやるよ。
断るなら、アンタのデータ売らせてもらうけど」
「…何が目的?」
「まぁ金と、楽しそうだから?」
つまり一時的な収入より、継続的な報酬が欲しいってワケ…
バカそうに見えても、ハッカーだけあって賢い男だと、警戒を強める。
「悪いけど、脅しには屈しない主義なの。
私は誰も信用しないし、誰とも組む気はない。相手が男なら尚更ね。
データも、売りたいなら好きにすれば?」
そう、人生に希望がない揚羽には…
誰かに屈してまで守りたいものなどなかったのだ。