虹色アゲハ
するとハッカーは、ハハッと吹き出す。
「脅して悪かったよ。
俺は安藤倫太郎。
お詫びにコレやるよ、今回のターゲットのデータが入ってる」
そう言ってUSBメモリを差し出した。
「…いらないわ」
断りながらも…
そこまで知ってるのかと内心驚く。
「あれ、デカい口叩いてたクセにけっこービビり?
心配しなくても罠なんかじゃねぇし、たとえそうでも脅しには屈しないんだろ?
俺がどんな言いがかり付けても気にしなきゃいーじゃん」
言い終えるや否や、揚羽のバッグにそれを押し込む。
「ちょっ…」
慌てて取り出そうとすると。
「つかそんなセコいマネしなくても、アンタを煮るなり焼くなり出来んだし、いらないなら捨てればいいよ」
そう言い捨てて、倫太郎と名乗った男は去っていった。
USBを取り出した揚羽は…
少し考えて、またバッグに戻した。
実際その男の言う通りだと思ったし…
その笑顔は邪気がなく、あまりにも可愛らしかったからだ。
そして当然、そのデータによって詐欺効率が劇的に上がった。
「脅して悪かったよ。
俺は安藤倫太郎。
お詫びにコレやるよ、今回のターゲットのデータが入ってる」
そう言ってUSBメモリを差し出した。
「…いらないわ」
断りながらも…
そこまで知ってるのかと内心驚く。
「あれ、デカい口叩いてたクセにけっこービビり?
心配しなくても罠なんかじゃねぇし、たとえそうでも脅しには屈しないんだろ?
俺がどんな言いがかり付けても気にしなきゃいーじゃん」
言い終えるや否や、揚羽のバッグにそれを押し込む。
「ちょっ…」
慌てて取り出そうとすると。
「つかそんなセコいマネしなくても、アンタを煮るなり焼くなり出来んだし、いらないなら捨てればいいよ」
そう言い捨てて、倫太郎と名乗った男は去っていった。
USBを取り出した揚羽は…
少し考えて、またバッグに戻した。
実際その男の言う通りだと思ったし…
その笑顔は邪気がなく、あまりにも可愛らしかったからだ。
そして当然、そのデータによって詐欺効率が劇的に上がった。