虹色アゲハ
‪「別にいいわよ?抱き合って寝るくらい」‬

‪「ええ、そっち!?」‬

‪揚羽はふふっと吹き出しながらも…
そんな鷹巨を愛しく思えていた。



「んっ、美味し…
なにこのモンブラン、死ぬほど美味しいっ。
来てよかった」

「良かった〜。
じゃあ毎日何か用意しとかなきゃ」

「…毎日来させる気?」

「そりゃ、毎日会いたいよ。
付き合ってるんだし」

「やっぱり付き合ってるの?」

「うん、だって聡子も…
浮気を謝るって事は、そういう関係って認めてるわけだし」

「あれは…」
胸元のキスマークなんて言い訳しようがないと思い、敢えてそう言ったのだったが…

「だからいつでも来れるように、はい」
と合鍵を渡される。


「…さすがにこれは、バカすぎない?
帰ったら何もかも無くなってるかもよ?」

「あははっ、聡子さえ残ってくれればいいよ」

そう言われて、思わずキュンとなる揚羽。


「可愛い、聡子…
大好きだよ」
その言葉とともに。

唇から口内へと入ってきたものは、モンブランより甘く溶けて…


その夜2人は、何度も何度も抱き合った。



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