虹色アゲハ
そして詐欺関連のものを保管している金庫と、通帳や印鑑を保管している金庫から…
それなりの内容が入ったUSBと、その通帳をピックアップして…
リビングに戻ると。
「これでもおままごと?」
詐欺データをPCに開示して、通帳とともに仁希に見せた。
「え…
これ全部、望が?」
驚きの目を向ける。
「そうよ。
復讐代行のサイトを立ち上げて、これでもプロ相手に何年もやってきたのよ?」
「プロって…赤詐欺?」
画面をスクロールして、困惑する仁希に…
「だったらなに?」
しまった思いながらも、何の問題もないといったふうに、しれっと答えた。
だけど。
「…ごめん。
俺のせいだよな…」
「どうして?
仁希は悪くないじゃない。
確かにあの事がきっかけにはなったけど…
今思えば、仁希と同じ世界に入って繋がりたかっただけかもね。
きっと、一緒に生きるための必然だったのよ」
そうまとめて不敵に笑うと。
仁希は観念した様子で溜息を零して…
「望にはまいったよ」と苦笑う。
「じゃあ今度こそ、一緒に逃げ切るわよ?」
「…もう日本に戻って来れないかもしれないけど…
今までの人生、全部捨てれる?」
真っ直ぐな目で、そう訊かれて。
思わず、倫太郎も?と頭に過ぎる。
それなりの内容が入ったUSBと、その通帳をピックアップして…
リビングに戻ると。
「これでもおままごと?」
詐欺データをPCに開示して、通帳とともに仁希に見せた。
「え…
これ全部、望が?」
驚きの目を向ける。
「そうよ。
復讐代行のサイトを立ち上げて、これでもプロ相手に何年もやってきたのよ?」
「プロって…赤詐欺?」
画面をスクロールして、困惑する仁希に…
「だったらなに?」
しまった思いながらも、何の問題もないといったふうに、しれっと答えた。
だけど。
「…ごめん。
俺のせいだよな…」
「どうして?
仁希は悪くないじゃない。
確かにあの事がきっかけにはなったけど…
今思えば、仁希と同じ世界に入って繋がりたかっただけかもね。
きっと、一緒に生きるための必然だったのよ」
そうまとめて不敵に笑うと。
仁希は観念した様子で溜息を零して…
「望にはまいったよ」と苦笑う。
「じゃあ今度こそ、一緒に逃げ切るわよ?」
「…もう日本に戻って来れないかもしれないけど…
今までの人生、全部捨てれる?」
真っ直ぐな目で、そう訊かれて。
思わず、倫太郎も?と頭に過ぎる。