虹色アゲハ
「あぁも!」
当然ほっとけなくて、腹をくくる倫太郎。

ぐっと望を仰向けて、頬を掴んで顔を近づけると。

「もういいわよ!
無理しなくていいからっ。
私じゃそういう対象に見れないんでしょっ?
今までごめっ、」

「わけねぇだろ、少し黙れよ」
そう唇を塞いで。

グイと口内に舌を押し入れた。


その瞬間、ぐわあと感覚が抉られて。

口内に溶け込む倫太郎の感触に…
望の身体は、どうにかなりそうなほど快楽に蝕まれる。


当然、嬌声を我慢出来なかったが…

倫太郎も我慢の限界で、やめる事が出来ずにいた。



抱きたくて、もうおかしくなりそうで。
でもヤケになってる望を後悔させたくなくて…
色んな感情に苛まれて…

「…っっ、今日はここまでなっ?」
死に物狂いで押し殺す倫太郎。


だけど、口内に残る感触に悶えて…
2人して眠れない夜を過ごしたのだった。



そして、それからもその先に進む事はなかったが…


「…じゃあ寝るぞ?」

「っ、もう1回…」

「っ…
あと1回だけな?」

狂いそうになりながらも、そうやって慰め続けた倫太郎の忍ぶ愛で…

望の心は癒されていった。



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