虹色アゲハ
願うしかない、2人の悲しい現状と。
自ら選んだ報われない想いに…
遣り切れない気持ちで、その姿を見送ったのだった。
ー
ーー
ーーー
「仁希さんは、勝負のために、いろいろ話、盛ったと思うけど…
今ごろ、海外のどっかで、上手くやってるよ。
でももう日本には、戻んねぇから、その前に…
過去にケリ、つけたくて、アンタの罪、消したんだ」
望が責任や負担を感じないよう、そう伝えた倫太郎だったが…
仁希自身も、同じ理由で手を打っていた。
そう、あの最後の夜…
本音や真実は、後々信じないように視線を外し。
嘘や信じさせたい事、そして勝負に関わる時だけ目を合わせていたのだ。
他にも…
信じないようにわざと怯んだりためらったり、注射器をその場に捨てたり。
信じさせるために、露呈するネックレスと、すり替えるカメラ入りネックレスを用意したり。
そこまで徹底して詐欺師に扮したのは。
憎まれ役で終わろうとしたとは。
自分が死ぬと確信していたからだろうか…
あのあと、仁希からの連絡はないままだった。
そのため倫太郎は、望がショックを受けないように…
そして仁希を待ち続けないように、そう伝えるしかなかったのだ。
自ら選んだ報われない想いに…
遣り切れない気持ちで、その姿を見送ったのだった。
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「仁希さんは、勝負のために、いろいろ話、盛ったと思うけど…
今ごろ、海外のどっかで、上手くやってるよ。
でももう日本には、戻んねぇから、その前に…
過去にケリ、つけたくて、アンタの罪、消したんだ」
望が責任や負担を感じないよう、そう伝えた倫太郎だったが…
仁希自身も、同じ理由で手を打っていた。
そう、あの最後の夜…
本音や真実は、後々信じないように視線を外し。
嘘や信じさせたい事、そして勝負に関わる時だけ目を合わせていたのだ。
他にも…
信じないようにわざと怯んだりためらったり、注射器をその場に捨てたり。
信じさせるために、露呈するネックレスと、すり替えるカメラ入りネックレスを用意したり。
そこまで徹底して詐欺師に扮したのは。
憎まれ役で終わろうとしたとは。
自分が死ぬと確信していたからだろうか…
あのあと、仁希からの連絡はないままだった。
そのため倫太郎は、望がショックを受けないように…
そして仁希を待ち続けないように、そう伝えるしかなかったのだ。