虹色アゲハ
「心配しないで?
ちょっと田中専務の事で気になる事があって、確認するだけだから。
もちろん、柑愛ちゃんから聞いた事は漏らさないわ」

「…わかりました」


断られたら買収したり、柑愛の携帯をハッキングして調べたりするところだったが…

揚羽のおかげで役得な状況になった事や、新人という立場から。
頭が上がらなかった柑愛は、了承せずにはいられなかった。


「あともう1つ。
今日話して思ったんだけど…
久保井さんってちょっと危険な感じがするから、惚れちゃダメよ?」

そう、あの男は恐ろしい毒を持ってるから。

その毒はゆっくり全てを蝕んで…
ゆっくりとまた、私の前に戻ってきた。


だけど。

今度はこっちが毒になってやると、揚羽は復讐の炎を燃やすのだった。



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