虹色アゲハ
相変わらず間抜けな詐欺師、と思いながら通話を終えると。
ターゲットとの接触に備えて盗聴器を起動していたため、聴いていた倫太郎が電話で怒鳴り込んできた。
『おい何やってんだよ!呼び戻せよっ』
「もう、勝手に切っといてなんなの?
てゆうか理由聴いてたでしょ?
それで呼び戻すとか、どう考えてもおかしいでしょ」
『だからって!
来週に延期したら作戦の方がおかしくなんだろっ』
そう、ドタキャンした立場で一週間も時間が開きながら、まだ味噌を取ってきてないのは不自然だ。
「そんなの、他のプランを考えればいいだけじゃない。
だいたい、無理に決行してミスしないって言える?」
『言えるよ、死んでもやり遂げてやる』
「死んだら出来ないでしょ?
バカ言わないで病院行くわよ」
『だから悪くねぇっつってんだろ!』
「私が心配で出来ないの!
っとに、こっちがミスするわ」
再び倫太郎は、胸を激しく掴まれて…
目頭が熱くなる。
「すみません、行き先変えてもらっていいですか?」
揚羽はタクシーの運転手に、倫太郎が張り込んでる場所を指示すると。
ターゲットとの接触に備えて盗聴器を起動していたため、聴いていた倫太郎が電話で怒鳴り込んできた。
『おい何やってんだよ!呼び戻せよっ』
「もう、勝手に切っといてなんなの?
てゆうか理由聴いてたでしょ?
それで呼び戻すとか、どう考えてもおかしいでしょ」
『だからって!
来週に延期したら作戦の方がおかしくなんだろっ』
そう、ドタキャンした立場で一週間も時間が開きながら、まだ味噌を取ってきてないのは不自然だ。
「そんなの、他のプランを考えればいいだけじゃない。
だいたい、無理に決行してミスしないって言える?」
『言えるよ、死んでもやり遂げてやる』
「死んだら出来ないでしょ?
バカ言わないで病院行くわよ」
『だから悪くねぇっつってんだろ!』
「私が心配で出来ないの!
っとに、こっちがミスするわ」
再び倫太郎は、胸を激しく掴まれて…
目頭が熱くなる。
「すみません、行き先変えてもらっていいですか?」
揚羽はタクシーの運転手に、倫太郎が張り込んでる場所を指示すると。