虹色アゲハ
‪美人局など色恋ネタで脅す場合、そういった発言は不利になる可能性があるからだ。‬

例えばターゲットから…
「そっちが好きって言い寄って来て、手を出された方だ」と、証拠を突き付けられたら厄介なのだ。


「……わかってる」
そう返事をしながらも、鷹巨は…

ー「誰かが呼ぶでしょ」ー
その言葉が引っかかっていた。

愛する人でもそうなのに、聡子の駅での行動はやっぱり不自然で…


「でももし彼女が、美人局を仕掛けてこなかったら?
例えば、お兄さんを陥れた詐欺師の替え玉だったりとか」

「なにそれ…
そんなわけないし、間違いなくあの女は卑劣な詐欺師よ。
もしかして鷹巨、私の話信じてないの?」

「…いやごめん、信じてるよ」



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