黒猫の誘惑❤︎〜甘々任務を遂行せよ〜


「分かりました。肩、お揉みいたします。」


気の強い女呼ばわりされてムカついた私は常務の後ろに回り込み、彼の気こなす上質なスーツをスルッと脱がせた。


「アマネちゃん、積極的だね〜。」


ひゅーっと口笛を吹いてそんなことを言うこの男の口を、ガムテープかなんてかできっちりと塞いでやりたい。



「私は常務の命令に従ったまでです。」


「あ、ちょっと待って。俺さっき言ったよね。二人の時は…。」


「…奏羅さん。」


椅子に座っているため上目遣いで先を言わせようと訴える常務に負け、私はしかたなくそう口を開く。


「よくできました。
じゃあ、肩揉みの続きでもしてもらおーかな〜。」


常務はそう言って鼻歌を歌いながら前を向いた。

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