黒猫の誘惑❤︎〜甘々任務を遂行せよ〜


でも、

ある意味ラッキーだ。


だって私はこの名簿を見たくてしょうがなかったんだから。

これがあれば少しは心配事が減る。


「それでは“できるだけ”覚えておけるよう努力します。」


「クスッ、秘書の癖に生意気な女。」


一番伝えたい部分を強調してそう言う私に、ヤツは不敵な笑みを浮かべた。


「お褒めの言葉ありがとうございます。」


私は抑えきれない程の苛立ちがバレないように、得意の笑顔を貼り付けた。

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