黒猫の誘惑❤︎〜甘々任務を遂行せよ〜

◆◆◆


「この人も大丈夫。
この人も大丈夫そう。
あ、この人どっかで…。えーっと誰だっけ?」


主が留守である専務室で、ブツブツと独り言を呟く私。

主こと岩崎家の御曹司が役員会議のため部屋を出て行ったのは一時間半程前。

役員会議には会議専用の秘書さんがいるから個人秘書はついていかなくてもいいのだ。


そして得た自由時間という名の暗記タイムを過ごしていた私は、さっき渡されたパーティー参加者名簿を見て頭を抱えていた。


「この人絶対知ってる。えっと…。」


頭が少し禿げた40代くらいの男性の写真と睨めっこ。

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