アテナ・イェーガー〜デート、のちにキス〜

「こんな服をみんな着ているのか……」

「うん。ここのブランドは女の子に人気なんだってさ。クラスの女子がよく話してる」

ロネがアテナを連れて来たのは、クラスの女子がよく話しているワンピースの専門店だった。シンプルなものからロリータのようなものまで、たくさんの可愛らしいワンピースがある。

可愛らしい小物がたくさん置かれた店内にいる男性はロネだけだった。しかし、アテナの顔を見ていると恥ずかしさなど感じない。ロネはアテナに言う。

「一着、よかったらプレゼントするよ。アテナもこんなワンピースが似合うだろうし」

アテナは驚いた目でロネを見つめ、「いや、私にはこんな服は……」とうつむく。しかし、その目が何度もワンピースたちに向けられているのをロネは見逃さなかった。

「すみませ〜ん！彼女に似合うワンピースを用意してくれませんか？」

ロネは店員を呼ぶ。すると、ピンクのワンピースを着た可愛らしい店員が「かしこまりました」とアテナの手を引いてワンピースを色々選び始めた。