アテナ・イェーガー〜デート、のちにキス〜

「わ、私……」

戸惑っているアテナに、ロネは「たまには俺もかっこいいところを見せたい！」と言って笑う。アテナは「わ、わかった」と頷いて大人しくワンピースを試着し始める。

そして数十分後、アテナが選んだのは胸元で白いリボンを結んだ黄色いシフォンスカートの上品なワンピースだった。初めて受け取ったワンピースに、アテナは頰を赤く染めている。

「初めて服を買ってもらった。こんな服、持ったこともない。……ありがとう」

アテナが微笑み、ロネは「ならよかった！嬉しい！」と笑う。女の子に服をプレゼントするなどロネも初めてだった。うまくいってよかったとホッとする。

その後もお店を見て回った。アテナは初めて見るものに興味を示し、ロネはどのように使うのかを説明したりする。そして、あっという間にお昼の時間になった。

「あそこのカフェで食べようか。パンケーキがおいしいんだって」

「パンケーキ……」

ロネに手を引かれながらアテナは首を傾げる。食べればわかるよ、とロネは言ってカフェのドアを開けた。チリンとベルが鳴り響く。