アテナ・イェーガー〜デート、のちにキス〜

アテナはいつも男性のような格好をしていることが多い。そのため、ロネはレースのある白いエプロンのついた赤いワンピースを用意した。ワンピースにはフードもついており、顔を隠すこともできる。

「こ、こんなの似合ってないだろ！もっと別の服をーーー」

恥ずかしがってワンピースを脱ごうとするアテナの手をロネは慌てて掴んだ。そして、「めちゃくちゃ似合ってる」と笑った。思った以上に似合っていて、ロネの鼓動は早まっている。

「さて、あとはメイクだね」

ロネはかばんの中からナタリーに借りたメイク道具を取り出して並べていく。ファンデーションにグロス、アイシャドウなど数々のメイク道具にアテナは首を傾げていた。

「これは？」

「これはメイク道具。女の子が綺麗になるために使うものだよ」

そう言い、ロネは呪文を唱える。するとメイク道具たちが勝手に動き出し、アテナにメイクをし始めた。突然のことにアテナは驚いている。

「俺、メイク道具の使い方はさすがにわからないから」