愛を求めて





「ありがとうございました〜!」





今日の売上は、、、、
うん、まずまずだな。


橋本結李。21歳。
イタリアンレストランで
パートとして働いている。
もうすぐ2歳になる子供と、旦那の3人暮らし。
旦那とはできちゃった結婚。
当時、親にはものすごく反対されて。
それでもなんとか、やってきた。
子供が1歳の時に保育園が決まって
働き始めたこのお店。
元々飲食店をやっていた事もあって、
お店自体には割と早く馴染めた。と、思う。




お会計から戻ると、
バッシングを終わらせた
加藤さんと目が合った。





「結李ちゃん!賄いいいよ〜」







「は〜い!」





もうそんな時間か。
今日は何食べよう。
やっぱり、いつもの和風キノコにしよ。





「チーフー!賄いお願いします。」




ストーブでパスタを作ってるチーフに
声をかけると
私に気づいて、和風キノコと書かれた紙と私の顔を交互に見るチーフ。




「お前まーた和風キノコかよ!飽きねえな〜」





「だってチーフの作る和風キノコ大好きなんだもん!」




そう返すと、




「また太るぞ」




なんて。いつもの返し。
うるさい!太ってるのは知ってる!
でもチーフの作るパスタでこんな肥えたんだよ?



いー!っと変顔をして
加藤さんの方へ戻ると






「また結李ちゃんすごい顔してる」





「だってー、またチーフに太るぞって言われた!」




そう不貞腐れた顔をすれば
加藤さんはニヤッと笑う





「チーフは結李ちゃんが大好きなんだよ〜」





それは知っている。
そんないじられキャラが私の立ち位置だから。
もう、チーフってばツンデレだよね!


















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