つらい日々を支えてくれたのは課長でした【優秀作品】
別れ
2年前、私は同期の藤枝 大河と3年間の交際を経て、婚約した。大河のカリフォルニアへの転勤が決まったことがきっかけで、大河にプロポーズされたのだ。
けれど、結婚式まであと1ヶ月という頃、私は大河に呼び出された。
「これ、どういうことだよ」
会社近くのコーヒーショップで突きつけられたのは、2枚の写真。
そこには、幼なじみのヒデくんと仲良く腕を組む私の姿が写っていた。
「えっ? いや、違うの! これは……」
言い訳をしようとしたけれど、2枚目の写真には、名の知れたシティホテルに2人並んで入っていく姿が写っている。
これは、普通に考えたら、どう見ても黒だ。
でも……
「大河、ほんとに違うの!
聞いて?
これはね」
「聞けるわけねぇだろ!
どんな言い訳を信じろって言うんだよ」
大河は、今までに見たことがないほど怒っている。
「ほんとに違うの!
あのね、この人は幼なじみで」
「知ってるよ。
有紗んちのはす向かいに住んでるんだろ?
だから何だよ。
こんなの見せられて、信じられるわけ
ねぇだろ」
「そうっ…かも、しれないけどっ」
言いたいことが伝わらなくて、涙があふれてくる。
「何で有紗が泣くんだよ。
泣けば済むとか思うなよ。
卑怯だろ。
とにかく、俺はもう信じられないから。
俺たち、別れよ」
私は、別れたくなくて、必死に首を振る。
「やだよ。
お願い、聞いて!」
「言い訳は聞きたくない。
じゃ」
大河は、そのまま席を立つ。
「あ、式場は俺がキャンセルしとくから。
キャンセル料は、有紗が出せよ」
大河は言い捨てるように言って、私を残したまま店を出て行った。
泣きじゃくる私は、追いかけることすらできない。
ほんとに違うのに。
私は、必死で涙を拭うと、スマホを取り出し、大河にメールを打つ。
けれど、結婚式まであと1ヶ月という頃、私は大河に呼び出された。
「これ、どういうことだよ」
会社近くのコーヒーショップで突きつけられたのは、2枚の写真。
そこには、幼なじみのヒデくんと仲良く腕を組む私の姿が写っていた。
「えっ? いや、違うの! これは……」
言い訳をしようとしたけれど、2枚目の写真には、名の知れたシティホテルに2人並んで入っていく姿が写っている。
これは、普通に考えたら、どう見ても黒だ。
でも……
「大河、ほんとに違うの!
聞いて?
これはね」
「聞けるわけねぇだろ!
どんな言い訳を信じろって言うんだよ」
大河は、今までに見たことがないほど怒っている。
「ほんとに違うの!
あのね、この人は幼なじみで」
「知ってるよ。
有紗んちのはす向かいに住んでるんだろ?
だから何だよ。
こんなの見せられて、信じられるわけ
ねぇだろ」
「そうっ…かも、しれないけどっ」
言いたいことが伝わらなくて、涙があふれてくる。
「何で有紗が泣くんだよ。
泣けば済むとか思うなよ。
卑怯だろ。
とにかく、俺はもう信じられないから。
俺たち、別れよ」
私は、別れたくなくて、必死に首を振る。
「やだよ。
お願い、聞いて!」
「言い訳は聞きたくない。
じゃ」
大河は、そのまま席を立つ。
「あ、式場は俺がキャンセルしとくから。
キャンセル料は、有紗が出せよ」
大河は言い捨てるように言って、私を残したまま店を出て行った。
泣きじゃくる私は、追いかけることすらできない。
ほんとに違うのに。
私は、必死で涙を拭うと、スマホを取り出し、大河にメールを打つ。