ステラ✩アリエ
「っ!!」
ミライに言われたとおり伏せた後に聞こえたのは、何かが皮膚をかする音。
急いで顔をあげると、ミライの腕に刃物で切られたような傷ができていた。
足元には、先のとがった矢が落ちている。
もしかして、これがミライの腕に…!
誰がっ!!
「へぇ〜結構やるじゃん。殺されそうになった女の子を助けるなんて。」
私達の上から声が聞こえた。
ワイン色のマントをたなびかせる男は、石垣の上から見下ろしていた。
「くっ……なんで…俺たちを…!」
「お〜っと、急に動かない方がいいと思うよ〜。」
男は、まるで獲物を見つけた蛇のように、目をギラギラさせている。
「うっ……。」
「ほら〜。急に動くから〜。
その矢にはね、ボクの使い魔のコブラ♂の猛毒がたーっぷり塗ってあるんだ〜。だーかーら、急に動かない方が身のためだと思うよ〜。」
ミライは、苦しそうに顔をしかめている。
回復魔法……
使えば、ミライが助かる!
私は、男の目を縫って、動こうとすると、
ヒュンッ