ステラ✩アリエ
☆。.:*・゜☆。.:*・゜☆。.:*・゜☆。.:*

目の前でぐったりと動かないユラは、苦しそうに息をしている。

「ユラの、ユラの症状はどうですか!」

ユズハは、医者に向けて何度もそう聞いている。

まさか、あのコブラとかいうヘビの毒で、ユラの症状がここまで酷いとは思ってもみなかった。

「君は、薬草を。君は、”あの方”をお呼びするのだ。」

指示されたメイド達は、慌ただしく動いている。

ガタッ

「ミ、ミライッ」
「おい、ユラはどんな症状なんだよ」

ミライが医者の胸ぐらを掴んだ。

「……姫様は、毒が全身に周り、”命”が危険な状態だ。…………それに」
「それになんだよっ」
「ミライ!やめてって!!!」

リンが止めに入るが、ミライは胸ぐらを離さない。

「……魔力低下症だ。」
「「………………え。」」

みんなの声が重なる。
ミライは、力が抜けたように胸ぐらを離し、その場に座り込む。

なぜ……。
なぜ……どうして……?
< 41 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop