みえない光りを探す君を、愛おしいと思った。
ーーーーーーピピピピッ ピピピピッ ピピピピッ ピピ…



時は現在。





大学3年の夏






小さな部屋でひとり暮らし。



カーテンの隙間から入る眩しい光に目を細め、重い身体をなんとか起こす。

バイトに行く準備をしながら、同じことを繰り返すばかりの日々にため息をつく。


ふとカレンダーを見て、近くで行われる花火大会の日が1週間後であることに気がついた。


カレンダーを横目に歯を磨いていると、聞き慣れた着信音が鳴った。



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