みえない光りを探す君を、愛おしいと思った。
「どうぞ〜っ」




「ありがとっ」



茉莉の部屋は、綺麗に整理整頓されていて、ピンクと白で可愛らしい感じ。茉莉にぴったりだ。



「あ、何か飲み物とかいる??」



「んーん、飲み物はいいからこっち来て」



素直に近づいてきた茉莉を、優しくギュッと抱きしめる。


背中に手を回して、ギュッと仕返してくれる茉莉が愛おしくて、可愛くて、ずっとこのままくっついていたいと思ってしまう。


でも、恥ずかしがり屋の茉莉はすぐに離れてしまう。


真っ赤な顔で俺の向かい側にちょこんと座った。


そんな茉莉の後ろらへんにみえた物に、俺は微かな違和感を覚えた。



「茉莉、あの筆箱、もう捨てるの?」


「あ、えっと、うん、そうなの!」


「あんなに大切そうにしてたのに?」



「う、うん、今使ってるのも可愛いでしょっ!?みてみてっ!?」



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