みえない光りを探す君を、愛おしいと思った。
ーーーー放課後。





案の定合格点を取れずに大量の課題を与えられた悟。
ついでに古典の課題提出も俺の思った通り忘れていて、さらに追加の課題をもらっていた。









「しょうたぁぁぁぁ…
たすけてぇぇぇぇ」








「じゃーなー
課題がんばれよ〜」









泣きつく悟に、棒読みの応援メッセージを送って教室をでる。









待ちに待った放課後。








「茉莉、行くぞ」







「うんっ!」









2人並んで駅までの道を歩く。

背は俺よりはるかに低くて、歩幅も小さい。

茉莉の歩幅に合わせて、車道側を歩く。









「あ、あのお店可愛い!」







「ちょっと寄ってく?」







「うんっ!」








たまたま見つけた小さな雑貨屋さん。








「うわぁ!
これ可愛い…
ね、これお揃いでつけない?」







茉莉が手にしているのは小さなストラップ。








「いーよ。
ちょっと待ってて」








「え?
まって、自分の分は自分で買うよ!」








「だーめ。
俺といる時に財布出すの禁止」









「…じゃ、じゃあお言葉に甘えて…」









レジに行って、お会計を済ませる。









「ありがと!」








「おぅ
俺、携帯につけよっと」








「じゃあ私も携帯につける!」









嬉しそうな茉莉。
この顔を見るためならなんだって出来る気がする。









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