片思いのあなたに再会してしまいました
*
次の日もまた上の空で仕事をしていた。
最近はもうずっとキャパオーバー。
ずっと仕事一筋で過ごしてきた私にこんなに一度に恋愛の問題がやってきても対処しきれない。
うううと唸っていると、午前商談から帰ってきた片倉さんと目があってしまった。
片倉さんは私を見てニコッと爽やかな笑みを浮かべると、課長に呼ばれて会議室へと向かっていった。
あの後片倉さんは、急にそんなこと言われても困るだろうし、俺も急がないからゆっくり考えてよ、と言って目の前の食事を楽しみ始めた。
その余裕が恨めしい。
私はあれからずっと頭の中がぐるぐるしている。
これは2人にお助けを求めないとだな。
恭さんと飲みに行くと告げてから大騒ぎだった2人はなんとか話を聞こうと必死でスケジュールの調整を行ったらしく、今朝LINEを見たら
『金曜18時半、新宿』
と書かれていた。
それまでになんとか感情を整理しなきゃな…。
しかしその後別チームの大型案件にアクシデントが発生し、私が所属する広域事業2課も駆り出され目が回るほど忙しくなった。
新人の私に考え事をしている余裕なんてなく、金曜日はあっという間にやってきた。
*
新宿にある大衆居酒屋では目の前に座る沙織が豪快にビールを飲んでいる。
「で、月曜日に恭さんと飲みに行き、なぜ同窓会や結婚式の二次会に参加しなかったのかという核心をつく質問をされ逃げ帰ってきた。そしてその次の日に職場のデキる先輩に告白まがいのことを言われた、と。
…………何よそれ!いつの間にそんな展開になってんのよ!」
今の沙織は完全に出来上がっていると思う。ちょっと怖いし。
次の日もまた上の空で仕事をしていた。
最近はもうずっとキャパオーバー。
ずっと仕事一筋で過ごしてきた私にこんなに一度に恋愛の問題がやってきても対処しきれない。
うううと唸っていると、午前商談から帰ってきた片倉さんと目があってしまった。
片倉さんは私を見てニコッと爽やかな笑みを浮かべると、課長に呼ばれて会議室へと向かっていった。
あの後片倉さんは、急にそんなこと言われても困るだろうし、俺も急がないからゆっくり考えてよ、と言って目の前の食事を楽しみ始めた。
その余裕が恨めしい。
私はあれからずっと頭の中がぐるぐるしている。
これは2人にお助けを求めないとだな。
恭さんと飲みに行くと告げてから大騒ぎだった2人はなんとか話を聞こうと必死でスケジュールの調整を行ったらしく、今朝LINEを見たら
『金曜18時半、新宿』
と書かれていた。
それまでになんとか感情を整理しなきゃな…。
しかしその後別チームの大型案件にアクシデントが発生し、私が所属する広域事業2課も駆り出され目が回るほど忙しくなった。
新人の私に考え事をしている余裕なんてなく、金曜日はあっという間にやってきた。
*
新宿にある大衆居酒屋では目の前に座る沙織が豪快にビールを飲んでいる。
「で、月曜日に恭さんと飲みに行き、なぜ同窓会や結婚式の二次会に参加しなかったのかという核心をつく質問をされ逃げ帰ってきた。そしてその次の日に職場のデキる先輩に告白まがいのことを言われた、と。
…………何よそれ!いつの間にそんな展開になってんのよ!」
今の沙織は完全に出来上がっていると思う。ちょっと怖いし。