片思いのあなたに再会してしまいました
*
お盆休みが明け、忙しい日々が戻ってきた。
コンペは無事に通過したが、これからもキャンペーン開始に向けて綿密に相談を重ねて行かなければいけない。
しかし商談ベースというよりは電話やメールでやりとりをして、それぞれの会社でそれぞれの仕事をこなしていくよう流れになる。
というわけであの同窓会の夜以来、恭さんとは顔を合わせていない。
しっかりと思いを告げようと決心して以来会えないという状況は私の心を逸らせた。
もう逃げないと決意したものの、やはりずっと強く意思を持ち続けられるほど私の心は頑丈ではなく、日に日に不安に襲われそうになる。
そんな日々を悶々と過ごしていたものの、恭さんと会える機会は思ったより早くやってきた。
「石田さん、外出中にエブリデイの柴田さまからお電話で、明日の15時にお会いできないか、とのことでした。」
営業事務の河中さんは私にメモを差し出した。
この時期に商談というのは、何か問題が生じたのではないかと不安になった。
「ありがとうございます。会議の後に折り返しておきます。」
「もしよろしければ私が連絡しておきますよ?先方もお急ぎかもしれませんし。」
このタイミングで私が電話しないのはなんだかまた誤解を招いてしまいそうで嫌だが、仕事はスピードが求められるものだ。
タイミングを逃したら一大事にもなりかねない。
「ではお願いしてもいいですか?
了承の旨で、なにか必要な資料等ないかも聞いていただけるとありがたいです。」
「わかりました。」
恭さんへの連絡は彼女に任せて、私はもう直ぐはじまる会議のためにフロアを移動した。
エレベーターに乗っている間、なんとも言えないが不安が襲ってきた。
仕事上のことだろうか。
だがなんとなく女の勘としか言えないが、
私個人にとって大変なことが起こるような気がしたのだ。
お盆休みが明け、忙しい日々が戻ってきた。
コンペは無事に通過したが、これからもキャンペーン開始に向けて綿密に相談を重ねて行かなければいけない。
しかし商談ベースというよりは電話やメールでやりとりをして、それぞれの会社でそれぞれの仕事をこなしていくよう流れになる。
というわけであの同窓会の夜以来、恭さんとは顔を合わせていない。
しっかりと思いを告げようと決心して以来会えないという状況は私の心を逸らせた。
もう逃げないと決意したものの、やはりずっと強く意思を持ち続けられるほど私の心は頑丈ではなく、日に日に不安に襲われそうになる。
そんな日々を悶々と過ごしていたものの、恭さんと会える機会は思ったより早くやってきた。
「石田さん、外出中にエブリデイの柴田さまからお電話で、明日の15時にお会いできないか、とのことでした。」
営業事務の河中さんは私にメモを差し出した。
この時期に商談というのは、何か問題が生じたのではないかと不安になった。
「ありがとうございます。会議の後に折り返しておきます。」
「もしよろしければ私が連絡しておきますよ?先方もお急ぎかもしれませんし。」
このタイミングで私が電話しないのはなんだかまた誤解を招いてしまいそうで嫌だが、仕事はスピードが求められるものだ。
タイミングを逃したら一大事にもなりかねない。
「ではお願いしてもいいですか?
了承の旨で、なにか必要な資料等ないかも聞いていただけるとありがたいです。」
「わかりました。」
恭さんへの連絡は彼女に任せて、私はもう直ぐはじまる会議のためにフロアを移動した。
エレベーターに乗っている間、なんとも言えないが不安が襲ってきた。
仕事上のことだろうか。
だがなんとなく女の勘としか言えないが、
私個人にとって大変なことが起こるような気がしたのだ。