片思いのあなたに再会してしまいました
*
次の日、約束通りエブリデイ本社へとやって来た。
久々に恭さんに会う。
なんだか初めて日野さんとここを訪れたときよりも緊張するような気がした。
今日商談を無事に終えた後、ちゃんと話がしたいと真摯に伝えるつもりだ。
さすがに取引先の会社で謝罪と告白はできないから、後日時間をとってもらえるようにお願いしようと思う。
かなり緊張しながらいつもの会議室で待っていると、コンコンコンとノックの音がした。
はい、と応答するとドアが開き、いつも通り恭さんが部屋に入ってくる。
しかし今日は違った。
恭さんの後ろに1人の女性が立っていたのだ。
私は急いで立ち上がりカバンの中から名刺入れを取り出した。
いただいた名刺によると、彼女は恭さんと同じ課の人らしい。
「本日はわざわざお越しいただきありがとうございます。急にお願いしてしまって申し訳ありませんでした。」
「いえ、こちらはなにも問題はございません。
それで本日はどのようなご用件でしょう?」
すると恭さんはしばらく黙って言いづらそうにした後、ふぅと息を吐いて私をしっかりと見てこう言った。
「実は、急な話で大変申し訳ないのですが、私が弊社の事情により海外へ駐在員として派遣されることになりました。」
一瞬なんのことか理解ができず、私は商談という場にも関わらず、へ?という素っ頓狂な声をあげてしまった。
「そのためこの企画に携わることが出来なってしまいました。
私もこのような形で途中でフェードアウトというのは悔しいです。
しかし後任のものにしっかりと引き継がせていただきます。」
「私が後任の宮下です。柴田からしっかりと仕事を引き継いで、企画を必ず成功させる所存です。よろしくお願いいたします。」
「よ、よろしく、お願い、します……。」
私は力なくそう答えることしかできなかった。
次の日、約束通りエブリデイ本社へとやって来た。
久々に恭さんに会う。
なんだか初めて日野さんとここを訪れたときよりも緊張するような気がした。
今日商談を無事に終えた後、ちゃんと話がしたいと真摯に伝えるつもりだ。
さすがに取引先の会社で謝罪と告白はできないから、後日時間をとってもらえるようにお願いしようと思う。
かなり緊張しながらいつもの会議室で待っていると、コンコンコンとノックの音がした。
はい、と応答するとドアが開き、いつも通り恭さんが部屋に入ってくる。
しかし今日は違った。
恭さんの後ろに1人の女性が立っていたのだ。
私は急いで立ち上がりカバンの中から名刺入れを取り出した。
いただいた名刺によると、彼女は恭さんと同じ課の人らしい。
「本日はわざわざお越しいただきありがとうございます。急にお願いしてしまって申し訳ありませんでした。」
「いえ、こちらはなにも問題はございません。
それで本日はどのようなご用件でしょう?」
すると恭さんはしばらく黙って言いづらそうにした後、ふぅと息を吐いて私をしっかりと見てこう言った。
「実は、急な話で大変申し訳ないのですが、私が弊社の事情により海外へ駐在員として派遣されることになりました。」
一瞬なんのことか理解ができず、私は商談という場にも関わらず、へ?という素っ頓狂な声をあげてしまった。
「そのためこの企画に携わることが出来なってしまいました。
私もこのような形で途中でフェードアウトというのは悔しいです。
しかし後任のものにしっかりと引き継がせていただきます。」
「私が後任の宮下です。柴田からしっかりと仕事を引き継いで、企画を必ず成功させる所存です。よろしくお願いいたします。」
「よ、よろしく、お願い、します……。」
私は力なくそう答えることしかできなかった。