出逢いがしらに恋をして
***

「もう、めちゃくちゃカッコいいよね!」

「出た。ひよりのイケメン好き」

同期で一番仲がいい丹羽沙織と昼食を食べていたときのこと。

「いや、わたしが間違ってた。
 今まで騒いでた人たちなんて、イケメンのうちに入らないよ。
 宮沢マネージャーと比べたら」

「たしかにカッコいいのは認めるけど」

「何、こそこそ話してんの」

宮沢さんの噂をしている最中に、やはりの同期の坂上大志がやってきた。

「今日来た、宮沢マネージャーの話。ひよりのタイプらしくって」

「ああ。高橋さんだけじゃなくて、女子社員ほぼ全員ポーッとなってたんじゃない?」

「そりゃそうだよ。あんなに高レベルなイケメン、初めて会ったもん」

「でもさ、やめといた方がいいと思うよ。あの人」

大志は急に声をひそめた。
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