出逢いがしらに恋をして
第3章
 それから4,5日 ほど経ったある日。

 朝、たまたまつけたテレビで、午後の降水確率は40%と言っていたので、
出がけに折り畳み傘をカバンに突っ込んできた。

 この雨は
 わたしにとっての恵みの雨だった。

 帰るころになって、案の定、降り出した。それもけっこう強い。

 最近の天気予報は本当によく当たると思いながら、車寄せの下で傘を開いていると

「お、ラッキー。駅まで入れてってくれる?」
 と頭上から声がした。

「宮沢マネージャー!」

「今日、降るなんて思ってなかったからさ」

 そういうと、わたしの手からパッと傘を奪いとり、行こうよと促した。

 わー、宮沢さんと相合傘!
 ……天気予報、チェックしてよかった。
 
 こうして一緒になるのは、初日以来だ。

「そういえば、飲み会の日は具合悪そうだったけど、あの後ちゃんと帰れた?」

「はい。ご心配おかけしてすみません」
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