出逢いがしらに恋をして
本社までは徒歩2分。
通りを挟んだ向かいのビルだ。
通勤で見慣れた風景だけれど、今日はまったく違って見える。
「まだ時間は充分あるから、ゆっくりで大丈夫だよ」
気が焦って速足になっていたわたしに、宮沢さんがにこやかに語りかけてくる。
いつもなら、この声を聞くだけで気持ちが上がるのに、
今日は緊張のほうがはるかに優ってる。
信号が青になるのを待っているとき、宮沢さんに尋ねられる。
「緊張してる?」
「はい……」
彼はわたしのほうを見て、
「企画もプレゼンも完璧だよ。保証する」
真面目な表情できっぱり言った。
通りを挟んだ向かいのビルだ。
通勤で見慣れた風景だけれど、今日はまったく違って見える。
「まだ時間は充分あるから、ゆっくりで大丈夫だよ」
気が焦って速足になっていたわたしに、宮沢さんがにこやかに語りかけてくる。
いつもなら、この声を聞くだけで気持ちが上がるのに、
今日は緊張のほうがはるかに優ってる。
信号が青になるのを待っているとき、宮沢さんに尋ねられる。
「緊張してる?」
「はい……」
彼はわたしのほうを見て、
「企画もプレゼンも完璧だよ。保証する」
真面目な表情できっぱり言った。