レーセル帝国物語 皇女リディアはタメグチ近衛兵に恋しています。
それを聞いて,リディアは安心した。これでもう,スラバット王国は大丈夫だ。
「その後,大変だったんだぞ!気を失ったお前を,ジョンと二人がかりでここまで運んできてベッドに寝かせたんだからな。――着替えは……,エマに任せたけど」
「そ,そう……」
デニスが頬を朱に染めて言うので,リディアもつられて顔を赤らめた。いくら幼なじみで恋人でも,彼に下着姿を見られなくてよかったと,こっそり思う。寝間着姿なら,もう見せ慣れているけれど……。
そこで,デニスが腕に傷を負ったことを思い出したリディアは,包帯が巻かれた彼の右の二の腕に目を遣った。
「デニス,傷の具合はどう?まだ痛む?」
「大丈夫。こんな傷,大したことねえって。毒も塗られてなかったし,ちゃんと医官に手当てもしてもらったし。あとは熱が下がれば心配いらないってさ」
「よかった……」
「その後,大変だったんだぞ!気を失ったお前を,ジョンと二人がかりでここまで運んできてベッドに寝かせたんだからな。――着替えは……,エマに任せたけど」
「そ,そう……」
デニスが頬を朱に染めて言うので,リディアもつられて顔を赤らめた。いくら幼なじみで恋人でも,彼に下着姿を見られなくてよかったと,こっそり思う。寝間着姿なら,もう見せ慣れているけれど……。
そこで,デニスが腕に傷を負ったことを思い出したリディアは,包帯が巻かれた彼の右の二の腕に目を遣った。
「デニス,傷の具合はどう?まだ痛む?」
「大丈夫。こんな傷,大したことねえって。毒も塗られてなかったし,ちゃんと医官に手当てもしてもらったし。あとは熱が下がれば心配いらないってさ」
「よかった……」