レーセル帝国物語 皇女リディアはタメグチ近衛兵に恋しています。
生々しい単語に,リディアの頬はポッと赤くなる。結婚するということは当然,子作りもそこに含まれるわけで……。何をどうすれば子供ができるかくらい,彼女にも分かる。
「……まあ,夫婦になるんだから,自然な流れよね」
しかも,愛し合って結ばれるのだ。愛してもいない男が相手ならともかく,愛するデニスが相手なら,もう何の抵抗も感じない。心構えができてからなら,の話だが。
「でもいいの?それだと,あと一月生殺し状態が続くことになるわよ?」
「ああ,いいんだ。オレは構わない」
「……そう」
デニスが「いい」と言うなら,ここは引き下がるしかない。リディアの方から押すのも違う気がするし……。
「――お前,またそれ読んでるのか」
デニスはリディアのベッドの縁に腰かけ,彼女の手にある分厚い歴史書を覗き込んだ。
「……まあ,夫婦になるんだから,自然な流れよね」
しかも,愛し合って結ばれるのだ。愛してもいない男が相手ならともかく,愛するデニスが相手なら,もう何の抵抗も感じない。心構えができてからなら,の話だが。
「でもいいの?それだと,あと一月生殺し状態が続くことになるわよ?」
「ああ,いいんだ。オレは構わない」
「……そう」
デニスが「いい」と言うなら,ここは引き下がるしかない。リディアの方から押すのも違う気がするし……。
「――お前,またそれ読んでるのか」
デニスはリディアのベッドの縁に腰かけ,彼女の手にある分厚い歴史書を覗き込んだ。