レーセル帝国物語 皇女リディアはタメグチ近衛兵に恋しています。
それに,ジョンも父親のステファンも,代々将軍を務めてきた名家に育ち,幼い頃から英才教育を受けてきていて,剣術や武術に秀ででいるのだ。適任といえる。
「そうよね。となると,副将軍は必然的にジョンってことになるわね。――どう?」
彼が父親を補佐することになるのは,まあ自然の流れだろう。
「異議なし」
「決定ね。じゃ,とりあえずこれで,お父さまに任命状を書いて渡しておくわ。あとは,議会がどう判断するかだけど。まあ大丈夫でしょう」
「……その根拠のない自信はどこから来るんだよ」
デニスは呆れるが,彼女が「大丈夫だ」と言えば何となく本当に大丈夫だと思えるから不思議だ。それこそが,彼女の一番の魅力なのかもしれない。
「まあいいや。――じゃ,オレはそろそろ宿舎に戻るよ」
「本当にいいの?初夜までお預けで」
こうもあっさり引き下がられるのは,何だか彼らしくない気がするが……。
「いいんだって。結婚すれば,いつでもそうなれるんだからさ。あと一月我慢すれば済むことだし」
「そうよね。となると,副将軍は必然的にジョンってことになるわね。――どう?」
彼が父親を補佐することになるのは,まあ自然の流れだろう。
「異議なし」
「決定ね。じゃ,とりあえずこれで,お父さまに任命状を書いて渡しておくわ。あとは,議会がどう判断するかだけど。まあ大丈夫でしょう」
「……その根拠のない自信はどこから来るんだよ」
デニスは呆れるが,彼女が「大丈夫だ」と言えば何となく本当に大丈夫だと思えるから不思議だ。それこそが,彼女の一番の魅力なのかもしれない。
「まあいいや。――じゃ,オレはそろそろ宿舎に戻るよ」
「本当にいいの?初夜までお預けで」
こうもあっさり引き下がられるのは,何だか彼らしくない気がするが……。
「いいんだって。結婚すれば,いつでもそうなれるんだからさ。あと一月我慢すれば済むことだし」