レーセル帝国物語 皇女リディアはタメグチ近衛兵に恋しています。
けれど,根本は十三年前と何も変わっていない。三人が「幼なじみ」であるという事実だけは。多分,これからもずっと――。
「……リディア?どうしたんだ,黙りこくって」
デニスが隣りから,心配そうにリディアの顔を覗き込んだ。
「うん,ちょっとね。あなたとジョンと出会ってからの,十三年間のことを想い返していたの」
リディアははにかみながら,しみじみと語り始める。
「わたし達も成長して,三人の関係もすっかり変わったわ。でもね,根っこの部分はずっと変わってない。これからも形を変えながら,わたし達の関係はずっと続いていくんだなあ,と思って」
「父さんや陛下達みたいに,ってことか?」
「そう」
イヴァン,ガルシア,ステファンの三人のように,自分達も。立場や地位を越え,子供の代まで交流を続けていけたら……。
「……リディア?どうしたんだ,黙りこくって」
デニスが隣りから,心配そうにリディアの顔を覗き込んだ。
「うん,ちょっとね。あなたとジョンと出会ってからの,十三年間のことを想い返していたの」
リディアははにかみながら,しみじみと語り始める。
「わたし達も成長して,三人の関係もすっかり変わったわ。でもね,根っこの部分はずっと変わってない。これからも形を変えながら,わたし達の関係はずっと続いていくんだなあ,と思って」
「父さんや陛下達みたいに,ってことか?」
「そう」
イヴァン,ガルシア,ステファンの三人のように,自分達も。立場や地位を越え,子供の代まで交流を続けていけたら……。