レーセル帝国物語 皇女リディアはタメグチ近衛兵に恋しています。
「まだ国王に即位して間もないから,国内情勢が安定しない。なので儀式に伺えず申し訳ありません。お二人の幸せを心よりお祈りしております,って」
「そっか。あの国も大変なんだな」
デニスもカルロス王に同情しているようである。
「ええ,そうみたいね。でも,あの方なら大丈夫よ,きっと」
「だからさ,お前のその根拠のない自信はどこから来るんだって。……まあいいや」
デニスは呆れたけれど,それ以上ツッコむのはやめた。
「――あら,ジョン。珍しいわね,エマと一緒なんて」
白い詰め襟で正装したジョンが,いつものメイド服と違って華やかなドレスで正装したエマを伴ってリディア達に祝辞を述べた。
「リディア陛下,デニス。まことにおめでとうございます。二人とも,俺の手が届かない人になってしまいましたね」
「そんなことないわ,ジョン。あなたはこれからもずっと,わたし達の大切な幼なじみなのよ」
淋しそうな表情を浮かべる彼に,リディアは優しく微笑みかける。
「そっか。あの国も大変なんだな」
デニスもカルロス王に同情しているようである。
「ええ,そうみたいね。でも,あの方なら大丈夫よ,きっと」
「だからさ,お前のその根拠のない自信はどこから来るんだって。……まあいいや」
デニスは呆れたけれど,それ以上ツッコむのはやめた。
「――あら,ジョン。珍しいわね,エマと一緒なんて」
白い詰め襟で正装したジョンが,いつものメイド服と違って華やかなドレスで正装したエマを伴ってリディア達に祝辞を述べた。
「リディア陛下,デニス。まことにおめでとうございます。二人とも,俺の手が届かない人になってしまいましたね」
「そんなことないわ,ジョン。あなたはこれからもずっと,わたし達の大切な幼なじみなのよ」
淋しそうな表情を浮かべる彼に,リディアは優しく微笑みかける。