レーセル帝国物語 皇女リディアはタメグチ近衛兵に恋しています。
続きを促したジョンに,デニスは自分の考えを全て話した。リディアが言を継ぐ。
「今,お父さまは留守でしょう?だから軍は動かせないけれど,わたし達にできることを何かしたいと,わたし自身も思っているの。動くなら,早い方がいいと思って」
実際に話を聞いたのは,父のイヴァン皇帝ではなく彼女だ。責任感と使命感の強い彼女が,話を聞いただけであとは父に丸投げ……なんてことが,できるはずもなかった。
「姫様……じゃなかった,リディア様とデニスのお考えは分かりました。プレナで起きていることは,帝国軍の力を借りなければならないほど深刻な事態なのですか?」
ジョンは納得したうえで,さらに首を傾げる。小国とはいえ,軍を有する国が他国に援護を求めることが理解できないようだ。
リディアは静かに首を横に振った。
「詳しいことは,わたしにもよく分からないの。ただ,プレナは元々は都市国家で,軍の規模もそれほど大きくないと聞いているわ。だから自国の軍だけでは対処しきれず,帝国に助けを求めてきたんじゃないかと思うの」
「今,お父さまは留守でしょう?だから軍は動かせないけれど,わたし達にできることを何かしたいと,わたし自身も思っているの。動くなら,早い方がいいと思って」
実際に話を聞いたのは,父のイヴァン皇帝ではなく彼女だ。責任感と使命感の強い彼女が,話を聞いただけであとは父に丸投げ……なんてことが,できるはずもなかった。
「姫様……じゃなかった,リディア様とデニスのお考えは分かりました。プレナで起きていることは,帝国軍の力を借りなければならないほど深刻な事態なのですか?」
ジョンは納得したうえで,さらに首を傾げる。小国とはいえ,軍を有する国が他国に援護を求めることが理解できないようだ。
リディアは静かに首を横に振った。
「詳しいことは,わたしにもよく分からないの。ただ,プレナは元々は都市国家で,軍の規模もそれほど大きくないと聞いているわ。だから自国の軍だけでは対処しきれず,帝国に助けを求めてきたんじゃないかと思うの」