レーセル帝国物語 皇女リディアはタメグチ近衛兵に恋しています。
3・次期皇帝として
――その船が海賊船だと分かった瞬間,いつもは冷静で落ち着いているはずのリディアも,さすがに混乱せずにはいられなかった。
(プレナを荒らしている海賊が,どうして海を渡ってこの町まで……?)
想像すらしていなかった光景に,青ざめている主に,デニスとジョンが檄を飛ばす。
「リディア,落ち着け!姫であるお前がしっかりしなくてどうするんだよ!」
「リディア様,俺達はどうすれば?ご指示をお願い致します」
二人の頼もしい幼なじみの声で,彼女はいつもの落ち着きを取り戻した。
船から,一〇人近い凶悪そうな男達が降りてくる。一番最後に降りてきた髭面の大男こそが,この海賊船の船長である頭だろう。
もしも,この男達が町の住民達に危害を加えるようなことになったら……。もはや,深く考えている時間はなさそうだ。
(プレナを荒らしている海賊が,どうして海を渡ってこの町まで……?)
想像すらしていなかった光景に,青ざめている主に,デニスとジョンが檄を飛ばす。
「リディア,落ち着け!姫であるお前がしっかりしなくてどうするんだよ!」
「リディア様,俺達はどうすれば?ご指示をお願い致します」
二人の頼もしい幼なじみの声で,彼女はいつもの落ち着きを取り戻した。
船から,一〇人近い凶悪そうな男達が降りてくる。一番最後に降りてきた髭面の大男こそが,この海賊船の船長である頭だろう。
もしも,この男達が町の住民達に危害を加えるようなことになったら……。もはや,深く考えている時間はなさそうだ。