レーセル帝国物語 皇女リディアはタメグチ近衛兵に恋しています。
海賊の頭の傍若無人ぶりを見かねたリディアが,威厳に充ちた大きな声でその男を制止した。
その声に気を取られて,頭の手が町長の襟から離れる。持ち上げられる形になっていた小柄な町長は尻もちをつきそうになったところを,ジョンに受け止められた。
「大丈夫ですか?おケガは?」
「ああ,大丈夫だよ。ありがとう」
町長は「あー,怖かった!」と言って,一目散にその場を逃げて行く。
一方,声の主をつきとめた海賊の頭は,今度はリディアに突っかかっていた。
「この俺に指図しようなんざ,度胸のいいお嬢ちゃんだ。だが,オレは女子供にだって容赦しねえ。――おい,やっちまえ!」
頭の命令で,頭以上の大男がリディアを羽交締めにしようとする。が,彼女はそれをスルリとかわし,逆にその男の手首を捻り上げた。力いっぱい,思いっきり。
その声に気を取られて,頭の手が町長の襟から離れる。持ち上げられる形になっていた小柄な町長は尻もちをつきそうになったところを,ジョンに受け止められた。
「大丈夫ですか?おケガは?」
「ああ,大丈夫だよ。ありがとう」
町長は「あー,怖かった!」と言って,一目散にその場を逃げて行く。
一方,声の主をつきとめた海賊の頭は,今度はリディアに突っかかっていた。
「この俺に指図しようなんざ,度胸のいいお嬢ちゃんだ。だが,オレは女子供にだって容赦しねえ。――おい,やっちまえ!」
頭の命令で,頭以上の大男がリディアを羽交締めにしようとする。が,彼女はそれをスルリとかわし,逆にその男の手首を捻り上げた。力いっぱい,思いっきり。