俺様専務に目をつけられました。
「お手伝いに来ました総務の三栗です。」
海外事業部のドアを開け声をかけた。
「あれ?三栗ちゃんが助っ人?」
あの専務に荷物を運ばせた事件(私の中では事件級の出来事なのだ)以来、海外事業部で私は『総務の三栗ちゃん』として有名人になってしまった。
「はい。私で務まるのか分かりませんが元木課長が行けって・・・。」
自信が無いので段々と声が尻すぼみになっていく。
「元木課長の推薦なら大丈夫かな。あの人見る目あるし。」
そうなのか?そんなふうに見えないと失礼な事を考えていると『秘書課から来ました佐伯です。』といかにも秘書というようなキレイなお姉様が入って来た。そしてその後ろから聞き覚えのある声が。
「お前、海外事業部の助っ人できんのか?」
ギーっと音を立てそうに固まった首をひねり振り向くと、そこには眉間に皺を寄せた専務が立っていた。荷物を持たせたインパクトが強かったのか、たった一回しか会ったことのない私の事をバッチリ覚えていらっしゃた。
目つけられてんじゃん・・・。
そんな専務の小言をよそに海外事業部の田上部長は『元木課長の推薦だから大丈夫でしょう。佐伯さんは二課、三栗ちゃんは一課をお願い。細かい事はそれぞれの課長に聞いて。』と言い残し専務と部長室へ消えて行った。
「三栗ちゃんは、このデスクとPC使って。」
即席で用意された席に着き佐々木課長から仕事の指示を受ける。
PC作業と電話対応。
電話対応?助っ人の私が出て大丈夫なんだろうか・・・。
「三栗、俺隣の席やし分からん事あったら遠慮せず聞いて。」
隣の席から飯田君が声をかけてくれた。知ってる人が隣にいるって心強い。
「うん、ありがと。」
とりあえず作業を始めるか。
えーと、このデータをExcelでまとめるのか。これなら私でも大丈夫そうだ。
海外事業部のドアを開け声をかけた。
「あれ?三栗ちゃんが助っ人?」
あの専務に荷物を運ばせた事件(私の中では事件級の出来事なのだ)以来、海外事業部で私は『総務の三栗ちゃん』として有名人になってしまった。
「はい。私で務まるのか分かりませんが元木課長が行けって・・・。」
自信が無いので段々と声が尻すぼみになっていく。
「元木課長の推薦なら大丈夫かな。あの人見る目あるし。」
そうなのか?そんなふうに見えないと失礼な事を考えていると『秘書課から来ました佐伯です。』といかにも秘書というようなキレイなお姉様が入って来た。そしてその後ろから聞き覚えのある声が。
「お前、海外事業部の助っ人できんのか?」
ギーっと音を立てそうに固まった首をひねり振り向くと、そこには眉間に皺を寄せた専務が立っていた。荷物を持たせたインパクトが強かったのか、たった一回しか会ったことのない私の事をバッチリ覚えていらっしゃた。
目つけられてんじゃん・・・。
そんな専務の小言をよそに海外事業部の田上部長は『元木課長の推薦だから大丈夫でしょう。佐伯さんは二課、三栗ちゃんは一課をお願い。細かい事はそれぞれの課長に聞いて。』と言い残し専務と部長室へ消えて行った。
「三栗ちゃんは、このデスクとPC使って。」
即席で用意された席に着き佐々木課長から仕事の指示を受ける。
PC作業と電話対応。
電話対応?助っ人の私が出て大丈夫なんだろうか・・・。
「三栗、俺隣の席やし分からん事あったら遠慮せず聞いて。」
隣の席から飯田君が声をかけてくれた。知ってる人が隣にいるって心強い。
「うん、ありがと。」
とりあえず作業を始めるか。
えーと、このデータをExcelでまとめるのか。これなら私でも大丈夫そうだ。