俺様専務に目をつけられました。
あれか十日ほど経った。
今日は海外事業部の助っ人を頼まれ午後から四階で作業をしている。
三時を過ぎた頃からまた雨が降り出した。今年はホントにゲリラ豪雨が多い。隣のビルに落雷してからまだ十日なのにゲリラ豪雨は今日で三回目、三日に一度はあるような感じだ。
今日の雨は・・・、雨足は強いが雷は近くで鳴っていない。
「三栗ちゃん、今日も助かったよ。またよろしくね。」
「はい。失礼します。」
すっかり海外事業部での私専用になったデスクの周りを片付け四時過ぎに海外事業部を出た。いつもなら運動不足解消のため階段を使うのだが、さっきまでPCと睨めっこで疲れていたこともあり、ちょうど来たエレベーターに乗った。
「ふーっ、疲れた。こんな日は帰りにグビッと飲みに行きたいなー。でも明日も仕事だし、我慢、我慢。」
なんて呑気に独り言を言っていたら突然エレベーターが止まった。
「えっ、なんで?」
中は真っ暗【落ち着け私】心の中で三回唱えた。ポケットからスマホを取り出しライトを点けた。操作盤の階ボタンを全て押し、非常ボタンを押してみたが何の反応もない。電話をかけて助けを呼ぼうと何度もかけてみるが回線が混乱しているのか繋がらない。少し待ってもう一度試してみよう。
真っ暗中での一人は時間が経つのがものすごく遅く感じる。それに9月に入ったといってもまだ昼間は夏日、エレベーターの中の空調も切れているため暑くなってきた。
スマホで時間を確認すればまだ三十分ほどしか経っていない。もう一度電話をかけてみるが繋がらない。メッセージアプリも送信できなかった。
暗いのが怖くて不安になるからライトを時々使っていたため電池残量が三十パーセントになってしまった。
止まって一時間か・・・。非常ボタンの反応も無し、もう一度電話をかけてみよう。祈るような気持ちで通話ボタンを押した。
プルプル、プルプル コール音が鳴った。
今回は繋がった、お願い出て。
「晴香!お前今どこにいるんだ!」
専務の焦った声が聞こえる。
「享くん・・・。助けて、エレベーターが止まって出れない。」
今日は海外事業部の助っ人を頼まれ午後から四階で作業をしている。
三時を過ぎた頃からまた雨が降り出した。今年はホントにゲリラ豪雨が多い。隣のビルに落雷してからまだ十日なのにゲリラ豪雨は今日で三回目、三日に一度はあるような感じだ。
今日の雨は・・・、雨足は強いが雷は近くで鳴っていない。
「三栗ちゃん、今日も助かったよ。またよろしくね。」
「はい。失礼します。」
すっかり海外事業部での私専用になったデスクの周りを片付け四時過ぎに海外事業部を出た。いつもなら運動不足解消のため階段を使うのだが、さっきまでPCと睨めっこで疲れていたこともあり、ちょうど来たエレベーターに乗った。
「ふーっ、疲れた。こんな日は帰りにグビッと飲みに行きたいなー。でも明日も仕事だし、我慢、我慢。」
なんて呑気に独り言を言っていたら突然エレベーターが止まった。
「えっ、なんで?」
中は真っ暗【落ち着け私】心の中で三回唱えた。ポケットからスマホを取り出しライトを点けた。操作盤の階ボタンを全て押し、非常ボタンを押してみたが何の反応もない。電話をかけて助けを呼ぼうと何度もかけてみるが回線が混乱しているのか繋がらない。少し待ってもう一度試してみよう。
真っ暗中での一人は時間が経つのがものすごく遅く感じる。それに9月に入ったといってもまだ昼間は夏日、エレベーターの中の空調も切れているため暑くなってきた。
スマホで時間を確認すればまだ三十分ほどしか経っていない。もう一度電話をかけてみるが繋がらない。メッセージアプリも送信できなかった。
暗いのが怖くて不安になるからライトを時々使っていたため電池残量が三十パーセントになってしまった。
止まって一時間か・・・。非常ボタンの反応も無し、もう一度電話をかけてみよう。祈るような気持ちで通話ボタンを押した。
プルプル、プルプル コール音が鳴った。
今回は繋がった、お願い出て。
「晴香!お前今どこにいるんだ!」
専務の焦った声が聞こえる。
「享くん・・・。助けて、エレベーターが止まって出れない。」